ばね指とは?原因と症状を解説!
ばね指とは?
ばね指(弾発指)は、指が曲がったまま戻らなかったり、指をまっすぐにしようとするとカクンと跳ねるような現象が特徴的な疾患です。特に手をよく使う方や中高年の女性に多く見られ、日常生活に支障をきたすこともある厄介な症状です。このコラムでは、ばね指が発症する仕組みから原因、現れる症状まで詳しく解説します。
ばね指のメカニズム
指の曲げ伸ばしは、筋肉と腱(けん)によって行われています。指を曲げる屈筋腱は、靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)という鞘(さや)の中を通り、滑膜組織に包まれてスムーズに動くことで、私たちは自由に指を動かすことができます。この構造はベルトとベルト通しの関係に似ており、腱がベルト、腱鞘がベルト通しに相当します。
しかし何らかの原因で腱鞘に炎症が起こると、腱鞘が腫れて肥厚し、腱の通り道が狭くなります。さらに腱自体も摩擦によって肥大化してしまうため、腱鞘内をスムーズに通過できなくなります。この状態が「腱鞘炎」であり、さらに進行すると腱と腱鞘の間に引っかかりが生じ、最終的に「ばね指」という状態になるのです。
ばね指の主な原因
手・指の使いすぎ
ばね指の最も一般的な原因は、手や指の過度な使用です。キーボードやマウスの長時間操作、ゴルフやテニスなどのスポーツ、ピアノなどの楽器演奏、料理や洗い物などの家事により、腱と腱鞘に継続的な負荷がかかります。これによって腱と腱鞘の間に摩擦が生じ、炎症を引き起こします。
特に工場勤務や事務職など、同じ動作を繰り返す仕事に従事している人は、性別にかかわらずばね指を発症するリスクが高まります。
老化・加齢
年齢を重ねるにつれて、腱の動きは悪くなり、腱鞘も厚く硬くなっていきます。このため、わずかな負担でも腱や腱鞘に炎症が起きやすくなります。また、腱や腱鞘の主成分であるコラーゲンは加齢とともに体内での合成力が低下するため、組織の修復能力が弱まり、ばね指が治りにくくなる傾向があります。
ホルモンバランスの変化
女性は特にホルモンバランスの変化によってばね指を発症しやすくなります。更年期に入ると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減少します。エストロゲンには組織を滑らかに保つ作用があるため、その減少により腱と腱鞘に炎症が起こりやすくなります。一方、妊娠中は「プロゲステロン」というホルモンの分泌量が増加します。このホルモンには腱鞘を収縮させる作用があり、腱の通り道が狭くなって摩擦が増え、炎症を起こしやすくなるのです。
栄養不足
腱や腱鞘はコラーゲン線維で構成されており、このコラーゲンの合成には鉄、タンパク質、ビタミンCなどの栄養素が必要です。これらの栄養素が不足すると、腱の状態が悪化し、ばね指のリスクが高まります。特に妊娠中や出産時は、胎児への栄養供給や出血によって鉄分が大量に消費されるため、産前産後の女性はばね指や腱鞘炎を発症しやすくなります。
基礎疾患の存在
関節リウマチや糖尿病などの疾患がある方、人工透析を行っている方は、手や指の血行が悪化しがちです。このため腱や腱鞘に十分な栄養が届かず、ばね指を発症するリスクが高くなります。また、これらの疾患がある場合は、ばね指が複数の指に発症したり、治療後も再発しやすいという特徴があります。
ばね指の症状
ばね指には次のような特徴的な症状があります。
指の付け根の痛み・腫れ・熱感
手のひら側の付け根部分に痛みや腫れ、熱感を感じます。
指の動きのぎこちなさ
指の曲げ伸ばしがスムーズでなく、引っかかる感覚があります。
朝のこわばり
朝方に症状が強く現われ、日中に手指を使っているうちに症状が軽減することが多いのが特徴です。
ばね現象
進行すると、曲がった指をまっすぐに伸ばそうとしたときに、カクンと跳ねるように動く「ばね現象」が起こります。
動かせなくなる
重症化すると、指が曲がったまま伸ばせなくなったり、逆に伸びたまま曲げられなくなるほど、指の可動域が制限されます。ばね指はどの指にも発症する可能性がありますが、特に親指、中指、薬指での発症率が高いとされています。また初期は軽い痛みや違和感だけですが、放置すると症状は徐々に進行し、日常生活に支障をきたすほどの痛みやばね現象につながることがあります。
リスクが高い人々
ばね指は誰にでも起こり得る疾患ですが、特に以下のような方々はリスクが高いと考えられています:
・50歳前後の女性(更年期によるホルモンバランスの変化)
・ 妊娠中や出産後の女性(ホルモンバランスの乱れと鉄分不足)
・関節リウマチや糖尿病などの持病がある方
・手や指をよく使う職業の方(事務職、調理師、音楽家など)
・スポーツ選手(特にラケットスポーツやゴルフなど)
まとめ
ばね指は、指の腱と腱鞘の炎症によって起こる疾患で、手や指の使いすぎ、加齢、ホルモンバランスの変化、栄養不足、基礎疾患などさまざまな要因が絡み合って発症します。初期症状は軽いものの、放置すると徐々に進行し、日常生活に支障をきたすこともあるため、早期の対処が重要です。指の付け根の痛みや腫れ、指の動きがスムーズでないなどの症状を感じたら、早めに専門医を受診することをお勧めします。適切な治療とケアによって、ばね指の症状改善や再発防止につなげることができるでしょう。
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